2022/08/29
今日は、久しぶりに師匠の畑へ見学に行きました。
40年近く有機農業をしている農家です。
もうずいぶん昔になりますが、住み込みで1年間農業研修をしていたのです。
コロナ前は毎年OB会をしていました。
3年ぶりの再会です。
師匠は歳はとりましたが、相変わらず身のこなしは軽やかで、
研修生たちと農作業をしていました。
新しい絵本の制作に取りかかっていて、取材を兼ねての見学でした。
写真は堆肥場の様子。置いてあるバケットをトラクターにつけて※切り返しをします。
※切り返しとは堆肥に空気や水分を混ぜる作業です。発酵を促します。
土作りにとても力を入れていて、堆肥は植物質の材料メインで自分で作っています。
堆肥は植物質(木、落ち葉、草、野菜クズ等)と
動物質(牛糞、豚糞、鶏糞等)に分けることができます。
植物質の堆肥の方が味もいいし、病気にもなりにくいと言われています。
動物質の堆肥は肥料効果が高いので、うまく組み合わせて使うといいようです。
植物質70%+動物質30%までが限界だと教わりました。
それ以上動物質が多いと病害虫が発生しやすく、味も落ちてしまうとのことでした。
師匠の畑は野菜が優しい、柔らかい色をしています。
自然に近い状態で育っているので、病気も少なくキレイでした。
栽培方法は研修していた時と同じやり方で、懐かしく感じました。
しかし、ここ最近の夏の高温のせいで、
昔と同じではできなくなってきているものもあるようです。
研修当時は研修生の人数が多く、通いの人も含めて毎日3人くらい、
総勢10人程いました。人手があったので、畑の管理も行き届いていたと思います。
今は住み込みの研修生はいないし、人が足りてないとのこと。
お子さんが3人いますが、みんな農業とは違うことをしています。
一番下の子が少し手伝うくらいで、
この先の農業経営をどうしていくかに悩んでいるようでした。
変わらない信念を持ち続けて、有機農業を続けてきた師匠。
土は何年も時間をかけて作るものですから、師匠の畑は宝物です。
このまま途絶えてしまうのはあまりにももったいない。
今はまだ現役バリバリですが、動けなくなってからでは遅い。
今のうちになんとかしたいと思っているそうです。
時代の変化とともに、変えていかなければならないこともあるのでしょう。
自分も何かお手伝いできれば・・・。
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